coris

2023/04/21 09:10


健康で美しい毎日のために欠かせないものとして注目を集めている発酵食品。それはいったいどのようなものなのでしょうか?


発酵食品とは

発酵とは、様々な微生物やその酵素の働きによって食物の中の炭水化物やタンパク質などが分解され、我々人間にとって良いものになることを言います。 こうして生まれた食品が「発酵食品」と呼ばれており、醤油や味噌、酒、パン、漬物など、私たちの生活に欠かせないものになっています。その歴史は古く、微生物の働きが知られるはるか昔から食べられてきました。


発酵の力 偶然生まれた発酵食品

はるか遠い昔、アラビアの旅商人が乾燥した山羊の胃袋で作った水筒にミルクを入れて旅に出ました。喉の渇きを癒すために何日か経ったミルクを飲もうとして水筒を開けたところ、中から透明な水と白い柔らかな塊が出てきました。それを食べてみると、酸味のある独特の旨さがありました。これが発酵食品の起源ではないかといわれています。
このように発酵食品は、もともと偶然できた産物で、その国の気候風土、産物、嗜好性が大きく反映しています。その偶然とは、自然界にいる微生物がある食材に混入し、その土地の気候が発酵の起こる条件であったことから、今までにない風味の食品が得られた事です。そしてそれが、先人のいろいろな試行錯誤と創意工夫によってチーズやワイン、納豆、塩辛、漬物、味噌、醤油など多種多様な食品に生まれ変わり、世界各国、各地域の食材、気候風土、民族性あるいは信仰などとも関わりをもちながら伝統的な食文化が作りあげられてきています。
では、この発酵食品の「発酵」とは、いったいどのようなことをいうのでしょうか?発酵とは簡単に説明すると、微生物およびそれらの酵素が、食材に含まれるデンプンや糖、タンパク質などを分解・合成し、新たな成分を作りあげることです。この人間にとって有用な食べ物と変化することが「発酵」で、もとの食材にはない美味しさや、有効成分を加えて栄養価を高くし、保存性が良くなったものが「発酵食品」です。これと似たような現象で腐敗があります。腐敗は人間にとって有害なものが作り出される現象で、どちらも微生物が関与していることが特徴です。

「発酵」という知恵から学ぶものはたくさんあります。

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